まぐまぐ大賞推薦のお願い:”会社にケンカを売った社員たち”

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  ●      『 会社にケンカを売った社員たち 』No.474

  ~ 感性豊かな経営者、管理職の方に特に読んでほしいメールマガジン ~

                          (2018/11/14発行)
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 ◆   『まぐまぐ大賞2018』推薦のお願い!(12月3日まで)
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読者様各位

平素は当社発行の『会社にケンカを売った社員たち』をご愛読いただきまして、
心より厚く御礼申し上げます。

さて、現在『まぐまぐ大賞2018』が開催されています。
『まぐまぐ大賞』は、今年もっとも輝いたメールマガジンを
読者さん、発行者の自薦・他薦により決定する年末恒例ビッグイベントです!

『会社にケンカを売った社員たち』は、
過去の『まぐまぐ大賞』において、4年連続(2005~2008年)でノミネートされ、
2008年にはビジネス・キャリア部門で第2位、2014年には同部門で第3位、
2015年には専門情報部門で第2位、2016年には同部門で第4位に輝いた
実績があります。

推薦手順は以下のとおり、とっても簡単です。

☆★☆ 推薦手順 ☆★☆

1.まず、次のURLから『まぐまぐ大賞2018』の当マガジン推薦フォームに
アクセスして下さい。
⇒⇒⇒ https://bit.ly/2PrDIJY

2.推薦フォームが開いたら、
「推薦するメールマガジンのタイトル【必須】」という欄が
「会社にケンカを売った社員たち」、
「推薦するメールマガジンのマガジンID【必須】」という欄が
「0000116175」となっていることをそれぞれご確認願います。

3.その下の「そのメールマガジンを推薦する理由を教えてください」、
「あなたの心に残っている平成の出来事、ニュースを教えてください」という欄に
それぞれ何か一言お書きください(任意)。

4.最後に「メルマガを推薦する」というボタンをクリックして下さい。

以上で、推薦手続は完了です。
読者推薦の実施期間は、12月3日(月)で終了いたします。
(なお、推薦募集期間中限定で当マガジンのバックナンバーを全て公開いたします)
>>> http://archives.mag2.com/0000116175/

SNS(ツイッター、フェイスブック等)による応援も大変ありがたいです。
皆様のお力添えをいただきたく、重ねてお願い申し上げます!!!

C┃O┃N┃T┃E┃N┃T┃S┃
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■ 今週の事件【イクヌーザ事件】
▽ <主な争点>
月80時間の時間外労働に対する基本給組込型の固定残業代など

1.事件の概要は?
2.前提事実および事件の経過は?
3.元社員Xの主な言い分は?
4.判決の要旨は?

■ 編集後記

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■ 今週の事件

【イクヌーザ(以下、I社)事件・東京地裁判決】(平成29年10月16日)

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 1.  事件の概要は?
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本件は、I社に雇用され平成27年5月31日付で退職したXが同社に対し基本給に
組み込まれていた月80時間の時間外労働に対する固定残業代(入社時~26年4月
支払分までは8万8000円、26年5月分以降は9万9400円)は無効である等と主張して、
時間外労働および深夜労働に係る割増賃金205万0194円およびこれに対する遅延
損害金ならびに付加金の支払を求めたもの。

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 2.  前提事実および事件の経過は?
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<I社およびXについて>

★ I社は、皮革製品、アクセサリー等の服飾雑貨の製造および卸売等を営む会社で
ある。

★ Xは、平成26年1月、I社との間で期間の定めのない雇用契約(以下「本件雇用
契約」という)を締結し、27年5月をもって退職した者である。

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<本件雇用契約、I社における出退勤時間の管理等について>

★ 本件雇用契約の26年1月6日から4月15日までの間の賃金の定めは以下の通り
である。
(ア)基本給23万円。ただし、基本給のうち8万8000円は月80時間の時間外勤務に
   対する割増賃金とする。
(イ)割増賃金【125%】、法定休日勤務【135%】、深夜勤務【25%】

★ 本件雇用契約の26年4月16日以降の賃金の定めは、基本給26万円、ただし、
基本給のうち9万9400円は月80時間分相当の時間外勤務に対する割増賃金とする
というものであった。

★ I社はタイムカードによって従業員の出退勤時間を管理し、これに基づいて、
毎月、給与明細に時間外、深夜労働時間を記載している。

★ XはI社に出社した際は基本的に機械でタイムカードに出退勤時間を打刻して
いたものの、打刻を怠った場合や取引先・イベント会場に直行したり、直帰したり
したした場合等には事後に手書きでタイムカードに出退勤時間を記載していた。

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 3.  元社員Xの主な言い分は?
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1)Xは少なくとも給与明細に記載された時間数について、時間外、深夜労働に
従事した!

▼ Xはタイムカードの「時間外」および「深夜」欄記載の時間数、時間外労働およ
び深夜労働に従事したところ、同時間外、深夜労働時間数と給与明細記載の時間外、
深夜労働時間数が概ね一致していることからして、少なくとも給与明細に記載され
た時間数について、時間外、深夜労働に従事したといえる。

▼ Xのタイムカードに手書きされた出退勤時間がI社事務所のカードキーによる
セキュリティーセットの時間と齟齬するのは、I社に命じられて、同社の代表取締
役であるAが同じく代表取締役を務めるB社の事務所等で開催されるイベントにお
いても業務を行っていたためである。

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2)I社が主張する固定残業代の定めは公序良俗に反し無効だ!

▼ Xは入社の際、説明も受けずに複数の書面に署名押印をしたところ、本件雇用契
約書はこの際に偽造されたものと考えられ、本件雇用契約には固定残業代の定めは
なかった。また、XはI社から就業規則および賃金規程の存在および所在場所を知
らされたことはなく、実際雇用期間中に見たこともない。

▼ 仮に本件雇用契約に固定残業代の定めが存在するとしても、これが有効とされる
ためにはその旨が雇用契約上、明確にされていなければならず、また、給与支給時
にも固定残業代の額とその対象となる時間外労働時間数が明示されていなければな
らないところ、Xが受領した給与明細には基本給に含まれる固定残業代の額および
その対象となる時間外労働時間数が記載されておらず、通常の労働時間の賃金に当
たる部分と時間外労働の割増賃金に当たる部分を判別することができない上、I社
が主張する基礎賃金額を前提とすると、26年5月支払分以降の固定残業代の額(8万
8000円)は80時間分の時間外割増賃金額を大きく下回っており、かかる固定残業代
の定めは無効である。

▼ I社が主張する固定残業代の対象となる時間外労働時間数は厚生労働省告示第
316号による改正後の平成10年労働省告示第154号「労働基準法36条第2項の規定に
基づき労働基準法第36条第1項の協定で定める労働時間の延長の限度等に関する基
準を定める告示」第3条本文が定める限度時間(1ヵ月45時間)を大幅に超えると
ともにいわゆる過労死ラインとされる時間外労働時間数(1ヵ月80時間)に匹敵す
るものであるから、かかる固定残業代の定めは公序良俗に反し無効である。

▼ I社のXに対する未払時間外、深夜割増賃金額は合計204万7483円となる。また、
同社に対しては未払時間外、深夜割増賃金額と同額の204万7483円の付加金の支払
を命ずるべきである。

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 4.  判決の要旨は?
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[固定残業代の有効性について]
▼ I社は本件雇用契約における基本給に80時間分の固定残業代が含まれることに
ついて、本件雇用契約書ないし年俸通知書で明示している上、給与明細においても
時間外労働時間数を明記し、80時間を超える時間外労働については時間外割増賃金
を支払っていることが認められ、基本給のうち通常の労働時間の賃金に当たる部分
と時間外労働の割増賃金の部分とを明確に区分することができるから、Xの上記主
張は採用することができない。

▼ Xは本件雇用契約における26年4月16日以降の固定残業代の額も8万8000円で
あることを前提とした主張をしているが、同日以降の固定残業代は9万9400円であ
る上、本件雇用契約における固定残業代は年間休日日数の違いから、80時間分の
時間外割増賃金額にわずかに足りないものの、これにより上記固定残業代の定めが
無効になると解することはできない。

▼ 1ヵ月80時間の時間外労働がいわゆる「限度基準告示」の定める限度時間を大
幅に超えるものであり、労働者の健康上の問題があるとしても、固定残業代の対象
となる時間外労働時間数の定めと実際の時間外労働時間数とは常に一致するもので
はなく、固定残業代における時間外労働時間数の定めが1ヵ月80時間であることか
ら、直ちに当該固定残業代の定めが公序良俗に反すると解することもできない。以
上によれば、本件雇用契約における固定残業代の定めは有効である。

[未払時間外、深夜割増賃金の存否およびその額]
▼ I社のXに対する未払時間外、深夜割増賃金額は合計8054円となり、各支払時
期からXの退職日までの既発生遅延損害金の額は合計312円となる。なお、同社は
本件雇用契約における固定残業代の定めに基づき、Xに対し、固定残業代のほかに
1ヵ月の時間外労働時間数が80時間を超えた場合や深夜労働をした場合には時間
外割増賃金ないし深夜割増賃金を支払っていたことから、これらを未払時間外割増
賃金額から控除する。

[付加金支払の要否およびその額]
▼ 労働基準法114条所定の付加金は使用者による同法違反の程度や態様、労働者が
受けた不利益の性質や内容、上記違反に至る経緯やその後の使用者の対応などの諸
事情を考慮して、支払の要否および金額を検討するのが相当であるところ、上記の
事情を総合して考慮すると、本件では付加金の支払を命ずるのは相当でない。

1)I社はXに対し、8366円およびこれに対する遅延損害金を支払え。
2)Xのその余の請求をいずれも棄却する。
3)訴訟費用はXの負担とする。

※ 本件は、『労働経済判例速報』平成30年3月10・20日号(日本経済団体連合会
労政第二本部 編)を参考に編集しています。

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■ 編集後記

冒頭でも告知させていただきましたが、今年も『まぐまぐ大賞』が始まっています。
昨年は残念ながら入賞を逃してしまいました。無料メルマガには年々厳しい状況に
なりつつありますが、今回は再びメダル圏内を目指したいと思っています。手続は
とても簡単です。是非とも皆様からのご支援のほどよろしくお願いいたします!
推薦フォームはこちらから >>> https://bit.ly/2PrDIJY

なお、期間限定で当マガジンのバックナンバーを全て公開しております。
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次号では、修学費用返還請求について争われた事例を取り上げる予定です。なお、
次回配信日は11月28日(水)となります。(Y)

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※ 当マガジンでは、会社側の主張、争点に対する裁判所の判断の詳細はあえて割愛
しています。これは裁判の結果(勝訴・敗訴)ではなく、争点が生じた原因を探る
ことに重きを置いているためです。もちろん従業員側の主張の全てが真実というわ
けではありませんが、訴えられる余地を最小限に抑えることによって、無用な争い
を事前に回避することが可能になると考えます。株式会社リーガル・リテラシーは、
裁判で勝てる・負けない会社作りよりも社員にケンカを売られない社内環境作りを
サポートするための各種サービスを提供しております。詳しくは当社ホームページ
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なお、当マガジンで扱っている判例はほとんどが地裁レベルのものであり、第二審
以降の経過をフォローすることは本来の目的ではありませんので、興味をお持ちの
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